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出前講座「放射線をサイエンスする-正しく知ろう放射線-」

出前講座
今年度8回目となる出前講座を平成23年1月15日(土)、長崎大学先導生命科学研究支援センターアイソトープ実験施設で長崎市の青少年ピースボランティア(主に高校生)38名を対象に行いました。普段は小中学校へ出向いて講義だけですが、今回は講師である松田尚樹教授のご配慮により、教授が所属するアイソトープ実験施設での講義と実習となりました。
講義の内容は「放射線をサイエンスする-正しく知ろう放射線-」というテーマで、「放射線とは音や携帯電話の電波と同じように空気中を伝わるエネルギーで、見えない、聞こえない、臭わない、感じないもの」と説明し、放射線測定器を用い講義室の空間や準備してきた塩化カリウム粉末を計り、普段生活する環境だけでなく人体に存在する元素からも放射線を検出できることを実証しました。
また、講義の後半は松田教授から「昔の地球には放射線はなかった?」、「日本には放射能を持った温泉がある?」などの放射線に関するクイズが7問出されました。さすがに高校生だけあって、全問正解者も数名出ました。
実習では、放射線測定器(アルファちゃん、ベータちゃん、GMサーベイメータ)を使用して、空気中のほこりから出ている放射線量を測定したり、霧箱を使用して放射線が飛んだ跡を検出しました。

生徒の感想

・今まで放射線=髪の毛が抜ける、がんになる可能性があるという風に考えていましたが、放射線はどこにでもあるもので、普段自分達が生活している身近な所にあるものだということがわかりました。そして、必ずしも放射能を浴びたから病気などになるというわけでなく、一定の量を越すと髪の毛が抜けたりするということがわかりました。

・放射線は原爆で人々を苦しめるだけでなく、私たちの生活に大いに役立っていると分かりました。放射線のおかげで、電気が通って、放射線のおかげでガンが見つかって・・・・私たちの多くは放射線は単に怖いものだと思っていると思いますが、そうではないことを知りました。

・「ホールボディカウンター」を見てみて、全国的にも珍しいこのような機械が長崎にあるのが本当に驚きました。

・放射線を測る実験でプラスチック板と鉛板では遮へい後の放射線量が違い、鉛板の方が値が低くなりました。また、ラジウム-226をGMサーベイメータから遠ざけると値が低くなりました。部屋の空気のホコリ(注1)から放射線を測る実験では、アルファ線、ベータ線、ガンマ線のすべてが出ていてびっくりしました。また、霧箱の実験(注2)では飛行機雲のような筋が見えて、すごいと思いました。

(注1)ホコリには室内中のラドン、トロンおよびその娘核種が吸着しています。
(注2)粒子線(主にアルファ線)の飛跡が一筋の霧のように見えます。これは、飛んできた粒子により過飽和の状態の気体が刺激され、液滴が形成したためです。飛行機が飛んだ跡に飛行機雲ができる原理と、基本的に同じです。
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